専任技術者の実務経験の証明について
「建設業許可取得5つの要件」で専任技術者になるためには「一定の資格」又は「実務経験」が必要と紹介しました。
資格があれば「合格証書」や「資格免許証」などで簡単に証明することができますが、
資格を持っていない方は「実務経験」の証明をしなければなりません。
許可に関係する「専門学校」等を卒業していれば、
実務経験の証明期間を短縮することができ、多くの手間を省くこともできます。
イ.許可を受けようとする建設工事に関し、
指定学科を修めて以下の実務経験を有する者
指定学科とは、建設業法施行規則第1条で規定されている学科で、建設業の種類ごとにそれぞれ密接に関連する学科として指定されているものです。
指定学科の確認はこちらから
- 中等教育学校卒業後5年(60ヶ月)以上の実務経験を有する者
- 高等学校卒業後5年(60ヶ月)以上の実務経験を有する者
- 大学・短大・高専卒業後3年(36ヶ月)以上の実務経験を有する者
ロ.許可を受けようとする建設工事に関し、
10年(120ヶ月)の実務経験を有する者
資格や専門学校の卒業がなければ、実務経験の証明を120ヶ月しなければなりません。
実務経験の期間を証明するには
実務経験の期間を証明するには、契約書又は注文書(それぞれ原本)、(請求書等)が必要となります。
専任技術者となる人が実際にその工事に係わっていたのかを勤めていた会社の契約書等で証明することになります。
例えば工期期間が1ヶ月未満であれば、1ヶ月とカウントし工期期間が1年の場合、その契約書で1年間の証明ができます。
10年の実務経験を証明するには多い場合では120枚の契約書が必要となると言うことです。
契約書、注文書がなければ請求書での証明となりますが請求書の証明では、
架空の請求書での証明を防ぐため請求書に記載されている工事金額が実際に振り込まれている通帳との照らし合わしが必要となります。
請求書での証明はとても手間がかかるので、工事において契約書を交わしていない業者様は今後、契約書の用意をしておけば建設業許可の専任技術者の証明をスムーズにする事が可能です。